プログラム自己集積触媒
プログラム自己集積触媒

生体内における酵素反応は反応活性中心(遷移金属など)だけでなく、その反応環境を活用することで様々な分子変換を達成しています。生体内と類似の反応環境を人工的に作り出すことが出来れば、生体内と同様な高い効率と選択性を示す触媒システムが構築できるものと期待されます。

我々は、金属へ配位可能なサイトを複数持つ可溶性配位子と金属塩が反応することで、自発的に不均一触媒が形成される自己組織化不均一触媒を開発しています。本触媒は様々な反応を効率的に進行させ、いくつかの反応では触媒回転数が100万を超えます。

また、両親媒性錯体が水中で自発的に組みあがることで形成する、2分子膜構造体が単分子では持ち得ない水中触媒機能を発揮することを見出しています。

参考文献:
Angew. Chem. Int. Ed. 2011, 50, 9437-944,
J. Am. Chem. Soc. 2012, 134, 3190-3198;
J. Am. Chem. Soc. 2012, 134, 9285-9290;
Angew. Chem. Int. Ed. 2011, 50, 4876-4878,
Dalton. Trans., 2011, 40, 8859-8868, Chem. Commun. 2014, 50, 14516-14518;
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Tetrahedron., 2015, 71, 6437-6441,

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