大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 分子科学研究所 協奏分子システム研究センター CIMoS

研究

第23回CIMoSセミナー
光化学系IIの酸素発生錯合体を構成するMn原子の価数
-酸化還元電位に基づいた水分解・酸素発生機構への洞察-

第23回CIMoSセミナー<br>光化学系IIの酸素発生錯合体を構成するMn原子の価数<br>-酸化還元電位に基づいた水分解・酸素発生機構への洞察-

講演要旨

光合成で水から酸素を発生させる反応は、光化学系II(PSII)の酸素発生錯合体(OEC)で起こる。OECはMn4CaO5(H2O)4の化学組成を持ち、太陽光のエネルギーを利用してその酸化状態(KokサイクルのS状態)を変化させる。S状態がS0からS4までの酸化過程では、4個のMn原子の価数と酸化還元電位(酸化力)が上昇する。また、S4からS0までの還元過程では、蓄積した酸化力を一気に開放して、2個の水分子から1個の酸素分子を生成する。すなわちPSIIの水分解・酸素発生の反応機構は、OECの酸化還元電位に基づいて説明されるべきものである。我々は今回、金属原子の価数に敏感なX線異常分散効果に着目して、OECにおけるMn原子の価数分布を決定した。その結果からKokサイクルにおける酸化還元電位の変化を推定し、OECと水の酸化還元反応の全体に対する洞察を得た。

日時 2020年12月11日(金) 15:00〜16:00
場所 Zoom online
題目 光化学系IIの酸素発生錯合体を構成するMn原子の価数
-酸化還元電位に基づいた水分解・酸素発生機構への洞察-
講演者 大阪市立大学
神谷 信夫 名誉教授
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