第6回 CIMoSセミナー
X線自由電子レーザーによる液中ナノイメージング
要旨
電子顕微鏡やX線顕微鏡を用いて生物試料やソフトマターをナノイメージングする際には、放射線照射による試料損傷が空間分解能を制限する要因となってき た。フェムト秒の時間幅をもつX線自由電子レーザー(XFEL)では、X線が 試料と相互作用する時間は試料損傷が起こる時間スケールよりも短いため、従来技術では不可能であった放射線損傷の限界を超える高分解能イメージングが可能 となる。我々は日本のXFEL施設SACLAを用いて、環境を制御した試料のイメージング実験を行っている。生物試料など溶液中でのみ構造を保つことので きる試料のナノイメージングに威力を発揮する。
参考文献
J. Pérez and Y. Nishino, "Advances in X-ray scattering: from solution SAXS to achievements with coherent beams", Curr. Opin. Struct. Biol. 22, 670-678 (2012).
http://dx.doi.org/10.1016/j.sbi.2012.07.014
日時 | 2013年10月2日(水) 15時~ |
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場所 | 分子科学研究所 研究棟201号室 |
題目 | X線自由電子レーザーによる液中ナノイメージング |
講演者 | 西野 吉則 教授 (北海道大学 電子科学研究所) |