人事公募
人事
分子科学研究所は、人事において広く科学者コミュニティから優秀な人材を求め、人材登用、育成と人材輩出による人材循環の「かなめ」としての機能を提供し、これを全ての大学の共有財産としています。
分子科学研究所の人事制度は上記の目的に沿って設計されており、若手人材に研究室スペース及び立ち上げ予算を確保しつつも、教授・准教授公募に際しては、内部の定年制教員の応募を原則認めないこととし、流動性を担保しています。
これは、コミュニティと常につながりながら人材の循環を行うことを目的とした制度であり、分子科学研究所設立以来、その精神は維持されてきました。
その結果、これまでの実績として、定年制教員の平均在職年数は、およそ10年となっています。分子科学研究所では、新規に採用される研究教育職員に対しても、上述した分子科学研究所の使命に鑑みて、このような人材循環システムの重要性を理解することを求めています。
人事公募一覧 https://www.ims.ac.jp/recruit/
分子研では、分子科学を中心とした基礎科学研究の振興に資する人事施策を検討し、共同利用機関としての新たな取り組みを始めました。以下にその概要を記します。
大学の研究活動の活性化に貢献する施策として、新しい人事交流制度を開始する。これは、かつて法人化前に運用されていた「流動研究部門」制度を元にしながらも、現在の人事制度と我が国が置かれている状況とに対応した新たな取り組みである。
具体的には、以下の2制度を試行し、分子科学分野のトップレベル研究の支援と、研究者層の厚みを増強するための支援を行う。客員教員とは異なり、実際に分子研に滞在して研究を推進して頂く。
研究施設を支えるコアメンバーとして、必要に応じて主任研究員を研究施設に配置する。主任研究員は、国際的・学際的な視点を有し、施設長に協力して研究施設の中長期戦略の立案に貢献する。
また、一般の大学では継続的に維持することが困難な先端的な共同利用機器の開発・整備や共同利用機器の高度利用、および技術職員の育成に対して責任の一端を担う。承継ポスト教員として運用する。任期は設けない。
独立した研究室を主宰し、独自の着想で新たな分子科学を切り拓く意欲のある若手研究者を若手独立フェロー(特任准教授)として採用する(研究費も支給。ただし、使途については制限あり。)。
応募時点で、博士号取得見込み(採用時には取得済みであること)あるいは博士号取得後3年以内の研究者を対象とする。任期は5年とする。なお、任期途中あるいは任期終了後、分子科学研究所の教授・准教授等への応募も可能である。
JSPSの特別研究員-PD等を受入機関で雇用する制度「研究環境向上のための若手研究者雇用支援事業」が設けられ、自然科学研究機構 分子科学研究所は同制度を導入する機関として登録をいたしました。2023年10月1日より、JSPSの特別研究員-PD等の自然科学研究機構による雇用が開始されます。
研究機関で雇用する特別研究員-PD等の育成方針
特別研究員については、多様な経験機会を付与しつつ実践的な研究指導を行うなど、大学共同利用機関の研究環境を活かした人材育成を行う。また、研究者としてのキャリアパス形成の支援、国内外の大学・研究機関と連携し、国際的に卓越した若手研究者を育成するための支援を強化する。さらに、若手研究者が分野を超えた研究を推進するための事業を実施する。
また、女性研究者については上記取り組みに加えて、女性研究者の活躍を推進するため、男女共同参画推進に関するアクションプランを実行することにより支援を行う。