教授

Professor

魚住 泰広

Prof. Yasuhiro UOZUMI

uo[at]ims.ac.jp

※送信時は[at]は@にしてください。

魚住 泰広 Yasuhiro UOZUMI

薬学博士

専門分野/錯体触媒・ナノ触媒

◆自然科学研究機構
  分子科学研究所 生命・錯体
  分子科学研究領域教授

◆総合研究大学院大学
  物理科学研究科機能
  分子科学専攻教授

新しいサイエンス・フィールドの探検を!

分子は人間が扱いうる最小の機能単位です。様々な機能を示す「分子」を自在に設計し作り上げることは化学者の責務であるとともに楽しみでもあります。特に有機合成化学は20世紀において高分子、医薬、液晶、燃料など多くの新しい機能物質を産み出してきました。

有機とは「生命」を意味する言葉であり、有機化合物の源流は全て生命に帰着します。私たちは次世代の有機合成化学の確立を目指し、生命や自然の化学現象の合理性に学びつつ「環境にも人にも優しく、従来以上の高い効率と選択性を持って望みとする化合物のみを簡便に迅速に自在に創り出す理想の分子変換システム」の構築に挑戦しつつあります。

分子の反応点だけをミクロに見つめる20世紀型化学研究から、反応媒体や基質分子の集合体としての性質・挙動など反応システム全体を理解・設計し自在に構築していく研究へのパラダイムシフトです。目標とする理想の分子変換システムに向かい、遷移金属触媒のもつ多様な反応性を開拓し、未踏の有機化学反応システムに挑戦します。特に高分子マトリクスを反応場とした不均一触媒、金属ナノ粒子を創製・利用する試み、水中での疎水性分子集合挙動に立脚した新反応システム開発などに取り組んでいます。

これまで分子レベルでの理解が困難でブラックボックスのように考えられがちであったこれら複雑系の化学反応システムも、今日では先端的な分光技術などで十分に立ち向かえます。決して既存の世界記録競争のような研究ではなく、全く新しいサイエンス・フィールドを探検しませんか?有機化学にはまだまだ広大・深遠な未踏の領域があります。お楽しみはこれからです!

水中での有機化学プロセスを実現するナノ触媒システムの構築に挑む
(「ESSENTIAL EYELA」 vol.03 より)

水中でのパラジウム錯体触媒反応
(「分子研レターズ54」より)

略歴

1961年生、北海道大学卒(1984)、同大学院薬学研究科修士課程修了(1986)、北海道大学教務職員(1988ー1990)、同大学助手(1990ー1995)、米国コロンビア大学研究員(1994ー1995)、京都大学講師(1995ー1997)、名古屋市立大学教授(1997ー2000)、2000年より現職 。

CREST研究代表者 グリーン触媒プロジェクト(2002ー2008)。理化学研究所 研究チームリーダー(2007ー2018)。経済産業省・NEDO GSCプロジェクト研究チームリーダー(2008ー2012)。CREST研究副代表者(2011-2016) ACCEL研究代表者(2015ー2019)SYNLETT誌、SYNFACTS誌編集委員。Tetrahedron Asymmetry誌アドバイザー。

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