GaAsのpump-probe測定
測定は励起(pump, probe)と検出(発光)を共にファイバープローブで行う illumination-collectionモードで行いました。
測定系を示します。 レーザー光をpump光とprobe光に分けて遅延時間を与えた後、 光ファイバーによる群遅延分散を補償してからファイバープローブに導入します。 検出は光ファイバーから出てくる試料の発光を分光し冷却CCDにより行いました。
測定したスペクトルを示します。このように波長870 nm付近にブロードな発光が観測されます。
上図で示した発光スペクトル強度の遅延時間依存性をプロットしました。 寿命52 psの超高速緩和過程が認められます。
観測された超高速緩和過程の帰属ですが、我々は以下のように考えています。
- 図中の1,3の過程: Optical phononの放出過程
- 図中の2の過程 : 自由電子ガスと光励起された電子との衝突過程